医療事務 人間関係

医療事務の仕事への憧れと現実

私は現在26歳の会社員(女性)です。

 

私が医療事務の職を目指し始めたのは社会人になってからのことでした。
大学では文系で、卒業後に就職したのは食品関係の商社。
職種は営業でした。
会社の取り扱う商品は好きでしたが、営業職である私の仕事は、それを顧客に出来るだけ多く販売し売上を作るということ。
日々、課せられたノルマやお客さんからの注文、クレームに追われたり、飛び込み営業をして迷惑がられることや買ってもらえないことはしょっちゅうで、自分の未熟さに反省する毎日でした。

 

しかし、悩みは仕事のスキルのことだけではなく、上司のことにも及んでいました。
会社内やお客さんとの宴会はかなり頻繁に行われ、それに出席することは必須とされ、飲みの席では女性社員はコンパニオンのように扱われてお酌はもちろん、酔った上司やお客さんからのセクハラ的な言動を受けることもよくありました。
仕事では、社員によっては売上が悪いからといってパワハラや暴力を受ける人もおり、正直言って倫理的にどうかと思うような場所で働いていました。
社員の人権が全く無視されているように感じ、私はこの働き方をずっと続けられるかと自問自答しながら過ごしていました。
そして、その会社で勤め始めてから2年半でようやく転職を決心したのです。

 

しかし、転職に有利になるような資格や次に勤めたい業界等、当時の私にはこれといって無く、「どんな仕事をしたいか」を考えることから始めました。
そこで私が気になったのが「医療事務」という仕事です。
「医療事務」と聞くと、今時の流行にもあるような「理系女子」や、医療に携わっていて格好良いというイメージを持っていました。
また、医療に関係しているものの、看護師でも医師でもないので患者の診察や治療、お世話をする必要もなく、医療関係としては比較的楽そうな仕事だと思っていました。

 

医療事務を目指そうと決めた私は、医療事務の資格取得のため通信講座を受講。
転職活動は現職(商社の営業)を続けながらやりたいと思っていたので、私は仕事の片手間でできる勉強方法を選択しました。
寝る間も惜しんで半年以上かけて勉強し、診療報酬請求事務能力認定試験に見事合格、そして次の転職先からの内定をもらうことも出来、ようやく商社へ退職を申し出ることが出来ました。
周囲から少し引き留められたり、私自身、そこで出来た友人との別れが悲しかったですが、自分の明るい未来のためと思い、新しい職場へと出発しました。

 

新しい職場は、当時住んでいた駅で一番大きかった総合病院で、私はそこの総合受付の職員として働くことになりました。
この職場は、自分で求人を見つけて応募したもので、口コミを参考にしたり転職エージェントに頼ったりせずに就職を決めました。
今となっては、転職時にその職場の評判をチェックしたり職場見学に申し込み、中の様子を少しでも知ってから決めればよかったと思いますが、当時の私は「早く転職したい」という思いが先行してしまい、それを怠ってしまいました。
勤め始めてから1ヵ月で、その尋常ではない多忙さに「これは来るところを間違えたかもしれない」と思うことになりました。
その職場では、沢山の事務員がいて一見仕事をまわせているように見えますが、実際のところ仕事量が多過ぎて多くの職員をもってしてでも追いつかない程でした。
総合病院なので患者数も多く、その分捌かなければならない書類の量も多くて、いくら時間があっても仕事が終わらないという状況でした。
その日のうちに仕事が終わらないことも多く、職員のほとんどが毎日2時間以上残業しており、定時で帰ることの出来る日はまれでした。
残業代が出ることはなく、サービス残業になるので、どんなに遅くまで残っても疲労が溜まるだけでした(もちろん残業した分を代休として申請することも認められていませんでした)。

 

このように仕事自体は多忙だったのですが、それでも営業職のように売上のノルマが課せられていたり飛び込み営業が無い分、まだマシのような気がしていた私は、もうしばらく職場の様子をうかがおうと思いました。
初めの1ヵ月は先輩社員についてもらって事務作業を一つ一つ覚え、何とかこなしていくことが出来ていましたが、2ヵ月目からは他の事務員と同じように、私にも仕事が任されるようになりました。
窓口でのお客さん対応も私の仕事の一つになったのですが、それが思ったより重労働でした。
学生時代、アルバイトで歯科医院の受付をやったことがあったので、病院の窓口業務は問題無くこなせると思っていたのですが、そこでまずお客さんの多さに悩まされました。

 

そこに来るお客さんは、支払いや処方箋、薬を待つ方だけではなく、間違えて総合受付に来てしまう人、道に迷った人、クレームを言いたい人等、様々でした。
特に、クレーマーのお客さんの対応は大変で、「いつまで経っても自分の順番がまわってこない」、「これだけ待っても診察時間はほんの数分とは何事だ」といった待ち時間へクレームは目立ちましたが、待ち時間短縮のためにこちらで提案出来ることは何も無く、そのクレームへの対応策はただ謝罪するだけでした。
また、電話でも病院のことをただ悪く言ってきたりするような悪質なことが時々ありました。
それらの対策は特に練られておらず、毎日お客さんから頭ごなしに怒鳴られては、それに謝罪し耐えることしか出来ませんでした(待ち時間のせいでイライラしてしまうお客さんの気持ちもよく分かりますが、口汚く怒鳴ってくるお客さんも多く、理不尽に感じていました)。

 

もちろん、そのようなお客さんだけではなく、中にはこちらの顔を覚えていてくれて、「今日は調子はいかがですか?」、「だいぶ元気になってきました」といったような会話を楽しむくらいの関係になる顔見知りのお客さんもいました。
しかし、それでもクレーマーの多さが勝ち、窓口業務の多くが私にとって辛いものでした。
そのような多忙を極める職場だったこともあり、職員のなかにも、精神的に不安定な人がいました。
まず、上司は普段は普通の人なのですが、ミスをする事務員がいると大声で怒鳴ったり、長時間のお説教をする人でした。
そのような現場はお客さんからは見えないところで行われていたのですが、お説教に耐えられず辞めていった若い事務員は多くいました(そのせいで求人広告が取り外されることは無く常に人手不足な職場になっていました)。
また、その上司から気に入られている事務員が、他の事務員が失敗をして叱られるのを喜んだり、他の事務員に嫌がらせをしたりと、いじめのようなことが行われていることもあり、どこか不健康な感じのする人間関係を多々目にしました。

 

そんな職場で1年間勤めていたのですが、結婚を期に退職することになりました。
私はいじめを受けたり上司から理不尽に叱られたことは最後までありませんでしたが、そのような現場を見てきただけで充分精神的に疲れたことと、長時間のサービス残業で体も疲れ、辞める決心に至りました。
結婚と同時に退職し、現在は医療とは関係のない会社の事務員として働いています。
知人や親戚からは「医療事務の資格があるのに他の仕事をするのはもったいない」と言われたこともありましたが、一度取った資格は消えないし、またいつかやりたくなった時に医療事務の仕事に戻ろうと思い、一旦はその仕事を離れることにしました。
次に医療事務の仕事をする時こそは、自分に合った職場をしっかりと見極めようと思っています。

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アルバイトから正社員としての就職を求め、医療事務の資格を取ったけど…という話です。

友人の勧めで資格を取ったもののイメージとは違った医療事務

地方の少し田舎に生まれ育った私は、小学校でも中学校でもクラスの中でいつも真ん中くらいの成績。
特に目立った生徒でもなく友達も普通にいる女の子でした。
部活は吹奏楽をずっとやっていて、運動は苦手だったので文科系の吹奏楽を選んで入部しました。
高校は地元の真ん中くらいのレベルの高校に入学し、その後地元の短大に進学。
勉強があまり得意ではなかった私は、4年制の大学に行く事は最初から考えていませんでした。
でも高校を卒業してすぐ働くのも嫌だったので、自分の成績で入れる短大を見つけてそこに入学。
短大生活は楽しかったのですが2年間はあっという間。
入学して一年が経った頃にはもう就職活動を始めなくてはならず、遊んでいる暇はありませんでした。
私が短大を卒業する頃は就職氷河期時代で、普通の企業に正社員として採用されるのは本当に難しい。
勉強ができるわけではなく運動もできない私に就職先が見つかるはずもなく、就職できないまま卒業をしてしまいました。

 

短大卒業後遊んでいるわけにもいかない私は、地元にあるショッピングモールの中にあった書店でアルバイトを始めました。
ほとんど毎日8時間ほどその書店で働き、休みの日は友人と遊びに行ったりしていました。
しばらくそんな生活をしていたので、書店の仕事は正社員並みに色々できるようになっていました。
でも所詮はアルバイトなので、給料はとても少なく1か月の手取りが10万円そこそこ。
私は実家に住んでいたので、その給料で毎月普通に生活はでき、実家に毎月生活費を入れてはいましたが、大した金額ではありませんでした。
短大を卒業して3年ほどはその生活に疑問ももたず楽しく過ごしていましたが、ふとこのままでいいのかと思い始めました。
今は実家に暮らしているから何とかなっていて遊びに行けるほどのお金もあるけれど、両親がいなくなって一人で生活するようになったら今のままで生活できるのだろうか。
私はそう考えて無理だと思いました。
毎月10万円ほどのお金で生活していくなんて無理に決まっています。
女なので結婚するという考えも浮かびましたが、その頃の私には付き合っている男性さえいなかったのです。
そこでこのままフリーターのままではいけないと真剣に就職をすることを考え、求人誌を見たりハローワークに行ってみたりして職場を探しました。

 

私は就職活動を始めてみて就職することの難しさを改めて知りました。
世間は未だに就職氷河期が続いていて新卒採用でさえ少ないのに、何年もフリーターをしていた私が一般企業に就職するのはほぼ無理な事です。
しかも私には普通運転免許以外で履歴書に書けるような資格がありません。
フリータで資格もない私が就職なんてできるはずがなかったのです。
就職活動を始めてわかったのですが、アルバイトや契約社員や派遣社員なら私にもチャンスはありました。
契約社員や派遣社員ならアルバイトよりは待遇は良いし、正社員になれる可能性もあるかもしれません。
そう思った私は友人で派遣社員として企業で働いている女の子に話を聞いてみました。
確かにアルバイトの私よりは待遇は良さそうだったのですが、正社員になれる可能性は低いという事が判明。
派遣社員というのは正社員で足りない部分を補う便利屋のようなもので、重要な仕事は任せられません。
また期間が決まっているので正社員になれる事はほとんどないのだとか。
その友人も同じ職場でずっと働くことを望んでいたので、派遣社員を辞めたいと話してくれました。
そして私と同じように特に資格を持っていなかったので、資格を取得する事を考えていると教えてくれました。
友人が取得しようとしている資格は医療事務。
医療事務は病院で事務をする時に役立つ資格で、話を聞く限りとても良い資格のように思えました。
病院で働くという選択肢が私には全くなく、そういった仕事がある事すらも初耳。
私はこのままでは就職できないし資格を取得したいと考えていたので、友人の勧めもあり医療事務の勉強を始める事にしました。

 

アルバイトで貯金したお金が少々あったので、私は思い切って書店のアルバイトを辞めて勉強をする事にしました。
家から近いビルの中で医療事務を教えてくれる講座があり、申し込み。
短期集中の医療事務講座で、3か月後には資格が取得できるというコースでした。
勉強が苦手な私は、講座の初日にもらったテキストの多さと分厚さに圧倒されとても不安に思いました。
こんなに膨大な量の内容を覚えられるのかとても心配になったんです。
しかし、先生が試験の時には資料集を持ち込むことができるので、試験の時にどこに必要なことが書かれているのかわかりやすくすればいいと言われました。
それなら私にもできるではないかと思い、勉強を始めました。
短大を卒業してから勉強を全くしていなかったので、最初はテキストを読むのも大変。
専門用語も多くあり、何を言っているのかわからないこともしばしば。
でも先生の言う事をよく聞いて、家に帰って復習をするようにしてからは段々と授業についていけるようになりました。
何回か授業で実施された試験や最後の模試もクリア、3か月後に無事資格試験を受けることができ、そして半分くらい諦めてはいたのですが無事に資格も取得する事ができました。
まさか自分が3か月で無事に資格を取得できるとは思ってもいなかったので、先生に本当に感謝をしました。
正直資格取得のための講座の料金は安くはありませんでしたが、無事に資格を取得できたので無駄ではなかったです。
その医療事務講座では就職も斡旋してくれると聞いていたので、私は説明会に行ってみました。

 

就職説明会の内容は少しがっかりするような内容でした。
その会社の斡旋してくれる仕事は全て大きな病院の事務だったのですが、全て契約社員でした。
私の望む正社員としての仕事はなく、給料も書店でアルバイトをしていた時とあまり変わらないほどの金額。
その会社から斡旋される仕事には決めずに、自分で仕事を探そうと思いました。
その結果大きな病院ではありませんが、家から近い場所にある小さな個人病院で働けることに。
最初はアルバイトでの採用でしたが、長く働けば正社員にもしてもらえると面接で聞いてその病院に決めました。

 

それから私はその小さな病院で医療事務の仕事を始めました。
小さな病院でもいつも患者さんはいっぱいで、私は毎日へとへとに。
時間外で働く事も多くあり、月末には夜中まで働く事もありました。
一緒に働いていた医療事務の女の子はもう何年もその病院で働いていましたが、正社員になれる事はないだろうと言っていました。
でも給料は悪くはなかったので、私もしばらくは頑張ろうと思いました。

 

そして1年が過ぎた頃、一緒に働いていた医療事務の女の子が辞めてしまったので私の仕事量が増えました。
前より時間外労働は増えて、月末もほぼ寝ないで仕事をしました。
そんな生活が無事に続けられるはずもなく、私はある日過労で倒れ入院。
両親は心配して病院に掛け合って仕事を辞める事になりました。
医療事務の地域を選ばずどこでも就職できるしとても良い仕事なのですが、選ぶ病院を間違うと私のようになりかねません。
次も医療事務で仕事を探そうと思っていますが、病院選びは慎重にしようと考えています。

 

もしくは、よりグレードの高い資格を取ろうかとも考え中です。
私が取ったのはメディカルクラークという資格。
これは医療事務の資格としては有名ですが、就職で有利になったり、待遇が良くなるほどのものではありません。
それに対し医療事務の資格の中で最難関とされている、診療報酬請求事務能力認定試験に合格するとかなり良いらしいです。
実際に働いた経験がある上で合格していると、採用率がかなり高く、さらに給料面でも優遇されると聞きました。
幸い経験は一応積んでいますし、あとは試験に合格さえすれば良いので頑張ってみようかと思っています。

 

退院してからは、気分転換に趣味である天体観測によく出かけています。
父が天体望遠鏡を持っていて、小さい頃はよくベランダから星を眺めていました。
今は車があるので、少し街から離れて灯りの少ない場所へ行くことができ、満天の星空を楽しめるので最高です。
学生時代はお金もあまりなかったのでプラネタリウムに入り浸っていたりもしましたが、やはり本物を見るに限りますね。
たまに流れ星が見えたりするとテンションが上がります。
願い事を3回…なんて言いますけど、一瞬で消えてしまう流れ星なのでそうそう上手くはいきません。
とりあえず今度見かけることがあれば、試験に合格して良い就職先が見つかりますように…とでも願ってみますか(笑)